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併願優遇を取って合格している私立高校に、都立不合格の場合進学しなければならないのかという問題

2026.02.08

併願優遇を取って合格している私立高校に、都立不合格の場合進学しなければならないのかという問題

 タイトルが長くなってしまいましたが、受験生と保護者にとって大きな問題です。実際はどうなのでしょうか?受験生が都立高校を本命として、受験校のスケジュールを考える場合以下のプロセスが基本となります。

①受験スケジュール上日程が最後に来る都立一般入試の受験校を決める(多くの場合チャレンジ校となる)。

②いわゆるすべり止めとして、ほぼ確実に合格できる併願優遇制度のある私立高校を決める(中学校の先生に定められた相談日に「入試相談」に行ってもらう必要がある)。

③ ②の学校の日程以外で、一般受験(いわゆるフリー受験)したい私立のチャレンジ校を決める。

 上記の③の学校は、併願優遇の制度がないMARCH以上の難関大学の付属高校が中心となります。問題は本命の都立高校で合格を得られなかったが、一般受験して合格した難関大学の付属高校などの方へ行きたい、という場合です。この時中学校の側から、「都立が不合格の時は併願優遇をしてくれた私立に行かなければならない」という指導を受けることがあるのです。実際はどうなのでしょうか?

 まず、併願優遇の制度は2月10日以降に実施される一般入試の中で、事前に示される内申の基準をクリアし、中学校との「入試相談」を経た生徒の合格を、フリーの受験者より「優遇」する制度です。しかし実際には、「優遇」と言いつつ「入試相談」でOKが出た生徒が不合格になる事はありません。それなのに何故「併願優遇」という名称なのか?それは私立高校の側の決まりで「入試相談」などの場で合格を確約してはいけない、ということになっているからです(合格したら入学することが前提で、1月22日以降に行われる推薦入試も同様)。また、「併願」というのは本来「他の高校も受験する」という意味ですが、私立高校の「併願優遇」における併願というのは「都立高校が第一志望で私立高校を第二志望(以下)で受験する」生徒という意味なのですね。そこで私立の側からは「都立がだめだったら優遇して合格させたわが校に来てね」ということになるわけです。

 上記の建前から「都立が不合格の時は併願優遇してくれた私立に行かなければならない」という指導をする中学の先生がいるのだと思われます。しかし実際には併願優遇を実施している私立高校の側から「都立が不合格の場合は必ず来てください」とか「優遇をすると決めたのだから他の私立は受けないでください」という説明をすることはまずありません。そういう縛りをかけると当然より制限のない他校へ受験生が流れるからです。もちろん、それを覚悟で入試要項上「第二志望に限る」と明記している学校も数校ありますので注意が必要です。

 結果として、併願優遇をもらった以外の高校へ進学する例は多数あります。要項上や説明会で私立高校側が要求していないことを中学校の先生が求めることは変だという事ですね。