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日本大学付属校の実像について

2026.10.05

日本大学付属校の実像について

こんにちは 吉田順一教育研究所です。

 10月2日に山梨県上野原市にある日本大学明誠高等学校(日大明誠)の教育関係者向けの説明会に参加してきました。なぜ山梨県の学校に?と思われる方がいると思いますが、日大明誠は入学者の8割が都内在住者で、1割は神奈川県在住者が占めるという学校なのです。なぜ都内から通学する生徒が多いのか。交通の面でいうと立川を起点に中央線で上野原までは40分弱で、上り電車で新宿に向かうのとあまり変わりがなくラッシュ時の込み方には大きな違いがあるということ。そして日本大学への内部進学率が実は全国の日大系列校で1番高い(2025年で78%)ということがあるのです。

近年私立大学の付属高校人気が言われ、都立中堅高校の志望倍率の低下が言われますが、系列高校が多い日本大学付属高校の実像を改めて整理したいと思います。

全国に26校の「日本大学」と校名に入る高校がありますが、経営と沿革で3つのタイプに分かれます。

① 学校法人日本大学が設立し、直接経営している学校(11校)

日本大学高校(以下日大と略記高校は省略)、日大藤沢、日大豊山、日大豊山女子、日大櫻丘、日大鶴ケ丘、日大習志野、日大明誠、日大三島、日大山形、日大東北

② 特別付属 学校名に数字が入る学校で設立時、大学と別法人だった学校(4校)

日大第一、日大第二、日大第三、千葉日大第一

③ 準付属 設立の母体が日大と別法人で校名の後ろに「日本大学」とつく学校(11校)

目黒日大、土浦日大、土浦日大中等教育学校、岩瀬日大、佐野日大、佐野日大中等教育学校、長野日大、大垣日大、長崎日大、宮崎日大、札幌日大

日本大学への内部進学の仕組み

① 「基礎学力到達度テスト(旧日大統一テスト)」の結果で希望する学部・学科への推薦が決まり、すべての学部・学科で実施されます。(全体の7割程度)

「基礎学力到達度テスト」は高1から高3まで4回実施されますが、選考の対象になるのは高2の4月と高3の4月、9月の3回です。選考の比重は高2と高3の4月が各20%、高3の9月が60%で継続した成績の状況が重視されています。

② 個別の付属高校へのそれぞれの学部の基準による推薦枠(全体の3割程度 希望がなく、使用されない枠もあります)。

評定平均の基準があり、面接・志望理由書・小論文が課される点で付属生に対するAO入試の側面があります。すべての学部で実施されるわけではなく、付属高校によって基準が異なったり、募集がないこともあります。

③ 国公立大学を併願する場合

学部によっては国公立大学のみ併願を認め、不合格だった場合、推薦された日本大学の学部に必ず進学しなければならないという制度もあります。

関東の主要付属高校の内部進学率(2025年 吉田順一教育研究所調べ)

学校名内部進学率備考
   日大明誠約78% 正付属
   日大第一約73% 特別付属
   日大豊山約70% 正付属
   日大習志野約65~70% 正付属
   日大櫻丘約65~70% 正付属
   目黒日大約69% 準付属
   日大鶴ケ丘約63% 正付属
   日大豊山女子約55% 正付属
   日大(日吉)約50% 正付属 進学校色が強い
   日大第三約42% 特別付属 進学校色が強い
   日大第二約29% 特別付属 進学校色が強い

日大習志野の創立97年をはじめ、総じて伝統のある付属高校は内部進学率も高いのですが、日大高校や日大二高・三高のような付属中学を併設している学校は進学校色が強く、総じて最上位はMARCH以上の難関大に進学し、中位は日大の各学部へ推薦で内部進学、下位層は他大学受験という構図があります。もともと日大の学部付属という位置付で内部進学志向が強い学校では、1年生からの「基礎学力到達度テスト」の成績や学校内での成績が振るわないと日本大学への進学が厳しいという現実も覚悟しなければならないのです。